「戸籍が足りない」と言われたら?相続で“出生から死亡まで”必要な理由

銀行や法務局で「戸籍が足りません」と言われて、戸惑ったことはありませんか?

大切な方が亡くなった後の相続手続きでは、「出生から死亡までの連続した戸籍」が必要になります。
「住民票じゃダメなの?」「どうして何枚も必要なの?」と、突然言われて驚かれる方も少なくありません。

今日は、知っているようで意外と知らない戸籍の基本について、行政書士の視点からわかりやすくお話しします。


1. そもそも「戸籍」ってなに?住民票との違い

簡単にいうと、
住民票は「現住所」の証明、戸籍は「親族関係」の証明です。

住民票
「今どこに住んでいるか」を記録するもの。選挙や福祉サービスなど、居住地での手続きに使われます。

戸籍
「誰と誰が家族か」を記録するもの。誕生から結婚、離婚、死亡までの「身分」の歴史が刻まれています。

相続手続きでは、「誰が本当の相続人なのか」を公的に証明する必要があるため、住民票ではなく戸籍が主役になるのです。


2. なぜ戸籍は「1カ所」で揃わないことがあるの?

ここが一番の苦労ポイントです。

実は戸籍には
**「3世代は一緒に入れない」**というルールがあります。

戸籍のルール
一つの戸籍に入れられるのは「夫婦とその未婚の子供」まで。

新しく作られるタイミング
子供が結婚すると、親の戸籍から抜けて、自分たちの新しい戸籍を作ります(これを「編製(へんせい)」といいます)。

人生の節目(結婚や転籍など)で戸籍は新しく作られるため、
一人の人生を証明するには、過去の戸籍を複数の役所から取り寄せる必要があるのです。


3. 「本籍地」と「住所」は別物!どこに置いてもいい?

本籍地は、日本国内であれば自由に決めることができます。

住所
実際に住んでいる場所

本籍地
戸籍が保管されている場所
(実家の住所や、ユニークな例では「皇居」や「東京タワー」にしている方もいます)

ただし、遠くに本籍を置いていると、戸籍取得の際に郵送請求が必要になり、時間がかかることがあります。


4. 行政書士が教える「戸籍集め」のここが肝心!

◆ 法改正で少し便利になりました

2024年3月から「広域交付」という制度が始まりました。
本籍地以外の役所窓口でも、全国の戸籍をまとめて請求できるようになっています。

※ただし、内容によっては従来通り各自治体への請求が必要な場合や、待ち時間が長くなるケースもあります。


◆ 「出生から死亡まで」が必要な理由

銀行や法務局が連続した戸籍を求めるのは、
「他に相続人がいないか」を確認するためです。

たとえば、認知した子がいる場合なども戸籍から確認します。

古い戸籍は手書きで読みにくく、現在の様式とは大きく異なることもあります。
読み解くには、少し経験が必要です。


5. 「便利になった」からこそ知っておきたい注意点

広域交付はとても便利な制度ですが、いくつか知っておきたいポイントがあります。

◆ 行政書士が代理で取得する場合は「郵送」

広域交付は、原則として本人が窓口へ出向くことが条件です。
行政書士が職務として代理取得する場合は、これまで通り各自治体へ郵送で請求します。


◆ 古い戸籍は時間がかかることも

明治・大正時代の戸籍はデータ化されていないことも多く、

・「本籍地に直接請求してください」と言われる
・発行まで長時間待つ

といったケースも珍しくありません。


◆ 迷ったら「一緒に役所へ行きましょう」

「役所に行ったけれど、結局ここでは取れないと言われてしまった…」

そんなご相談も増えています。

そこでおすすめしているのが、
相続人さまと一緒に役所の窓口へ同行するサポートです。

隣でナビゲートしながら広域交付を活用し、
必要な書類を効率よく揃えていきます。

慣れない専門用語に戸惑う時間を、
少しでも安心の時間に変えるお手伝いができればと思っています。


終わりに

戸籍は、その方の人生の軌跡そのものです。
一枚一枚を辿ることで、家族の歴史が見えてくることもあります。

「文字が読めない」
「どこに請求すればいいかわからない」

そんなときは、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。

複雑なパズルを解き明かすように、
正確に、そして丁寧に書類を整えます。

一人で悩まなくて大丈夫です。
相続や戸籍のことで迷われたら、ぜひ一度ホームページをご覧ください。
あなたに合ったサポートをご提案いたします。
行政書士あぐいまき事務所

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です