【女性行政書士がやさしく解説】小規模宅地の特例で相続税をぐっと抑える方法
「実家を相続したら、税金がこんなに高いなんて…」
そんな声を、実務の現場で何度も聞いてきました。
でも実は、
ご自宅を守るための強力な制度があります。
それが 「小規模宅地の特例」 です。
1.小規模宅地の特例ってなに?
ひとことで言うと、
家族の住まいを守るための制度です。
亡くなった方のご自宅を、配偶者や同居していたご家族が引き継ぐ場合、
土地の評価額を 最大80%も減らしてくれる 仕組みです。
土地の評価が高い都市部では、
「相続税を払うために家を売る」
という悲しいケースもあります。
それを防ぐために作られた制度なんです。
2.誰が使えるの?
代表的なのは次の3パターンです。
■ 配偶者
→ 無条件でOK(とても強い立場です)
→ 80%減額
■ 同居していた親族
→ 相続税の申告期限(10か月)まで住み続け、所有し続けること
→ 80%減額
■ いわゆる「家なき子」(別居親族)
→ 持ち家がなく、一定の要件を満たす親族
→ 80%減額
※細かな要件がありますので、個別確認が大切です。
3.「とりあえず住民票を移す」はアリ?
これはよく聞かれる質問です。
結論は――
形だけの住所移転はNGです。
税務署は住民票だけで判断しません。
・電気や水道の使用状況
・郵便物の届き先
・生活の実態
総合的に確認されます。
もし否認されれば、本来の税額に加えて
加算税などのペナルティが発生する可能性もあります。
“制度を正しく使える状態にしておく”ことが大切です。
4.実際どれくらい違うの?【正確なシミュレーション】
【ケース】
・相続人:子ども1人
・土地:1億円
・現金:2,000万円
→ 合計1億2,000万円
まず、相続税には基礎控除があります。
3,000万円+600万円×1人
= 3,600万円
ここまでは税金がかかりません。
■ 特例を使わない場合
1億2,000万円
− 3,600万円(基礎控除)
= 8,400万円(課税対象)
相続税は「超過累進税率」で計算します。
8,400万円は
「6,000万円超〜1億円以下」の区分に該当。
税率30%、控除額700万円。
計算すると:
8,400万円 × 30% = 2,520万円
2,520万円 − 700万円 =
👉 約1,820万円
■ 特例を使った場合(80%減)
土地1億円 → 2,000万円に減額
2,000万円(土地)
+2,000万円(現金)
=4,000万円
4,000万円
− 3,600万円(基礎控除)
= 400万円(課税対象)
400万円は
「1,000万円以下」の区分。
税率10%。
400万円 × 10% =
👉 約40万円
差は、約1,780万円。
特例を使わないと約1,820万円。
使えば約40万円。
その差、約1,780万円。
もう「少し安くなる」ではありません。
人生設計が変わるレベルの差です。
行政書士あぐいまきからのメッセージ
この特例は、
相続が起きてから慌てても間に合わないことがあります。
・今の状態で要件を満たしているか
・同居をどう考えるか
・家なき子の条件をクリアしているか
元気なうちに確認しておくことが、
最大の節税対策です。
特に、介護や住まいの問題は
気持ちの整理とも深く関わりますよね。
「うちはどうなんだろう?」
そう思ったときが、はじめどきです。
まずは今の状況チェックから始めてみませんか。
「うちは要件を満たしているのかな?」
そんな不安がある方は、今の状況を一度整理してみませんか。
▶ 行政書士あぐいまき事務所はこちら
