公正証書遺言は撤回できる?回収は不可!撤回証書と正しい見直し方法を解説
こんにちは。
秦野市の行政書士、安居院(あぐい)です。
遺言書についてのご相談の中で、よくいただくのが、
「昔作った公正証書遺言をやめたいのですが、回収できますか?」
というご質問です。
今回は、公正証書遺言の撤回方法について、わかりやすく解説いたします。
古い遺言が原因で起こるトラブルについては、こちらの記事でも解説しています。
▶「30年前の遺言、そのままで大丈夫?」
■ 公正証書遺言は回収できるのか?
結論から申し上げますと、
公正証書遺言を“回収して無効にする”ことはできません。
公正証書遺言は、公証役場 に原本が保管される仕組みになっており、
本人であっても原本を持ち出すことはできません。
そのため、
・昔の遺言を返してほしい
・なかったことにしたい
といった対応はできないのです。
■ では、どうやって撤回するのか?
公正証書遺言を撤回する方法は、主に次の2つです。
① 新しい遺言書を作成する
最も一般的で確実な方法です。
新しい遺言書において、前の遺言と異なる内容を定めれば、
その部分については新しい内容が優先されます。
また、すべて見直したい場合は、
「前の遺言を撤回する」旨を明記することが重要です。
② 撤回証書(公正証書)を作成する
公証役場で「遺言を撤回する」という内容の公正証書を作成する方法です。
この方法では、
・過去に作成した遺言を特定し
・それを撤回する意思を明確に示す
ことができるため、
後のトラブル防止に非常に有効です。
「内容はまだ決まっていないけれど、とにかく一度リセットしたい」
という場合にも適しています。
■ 新しい遺言は公正証書でなくてもよい?
結論としては、
自筆証書遺言でも撤回は可能です。
ただし、
・形式不備で無効になるリスク
・紛失や改ざんのリスク
もあるため、確実性を重視するのであれば、
改めて公正証書遺言を作成することをおすすめします。
■ 行為による撤回が認められる場合もある
少し専門的になりますが、
遺言と矛盾する行為をした場合、
その部分については遺言が撤回されたとみなされることがあります。
例えば、
・「自宅は長男に相続させる」と遺言
→ 生前にその自宅を売却した
このような場合、その不動産についての遺言は実質的に意味を失います。
ただし、この方法は意図が不明確になりやすく、
トラブルの原因になる可能性が高いため注意が必要です。
■ 遺言は「書き直せるもの」です
遺言は一度作成したら終わりではなく、
・家族構成の変化
・財産内容の変化
・気持ちの変化
に応じて、何度でも見直すことができます。
むしろ、
状況が変わったときに見直すことが大切です。
遺言がない場合や内容を変更する際に関係する遺産分割協議については、こちらをご覧ください。
▶「遺産分割協議とは?進め方とトラブル回避のポイント」
■ まとめ
・公正証書遺言は回収して無効にすることはできない
・撤回は「新しい遺言書」または「撤回証書」で行う
・自筆でも可能だが、公正証書がより安全
・曖昧な方法はトラブルの原因になる
遺言は、ご自身の想いを形にする大切なものです。
だからこそ、今の状況に合った内容にしておくことが重要です。
当事務所では、公正証書遺言の作成や見直し、撤回証書の作成に関するご相談を承っております。
「昔作った遺言、このままでいいのか不安」
「一度内容をリセットしたい」
そのようなお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
初回60分の無料相談も行っております。
今の想いを、きちんと形に残すお手伝いをさせていただきます。
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「ちょっと聞いてみたい」という内容でも大丈夫です。
