親の通帳が見つからない…認知症になる前に準備しておきたい3つのこと

こんにちは。
秦野市の行政書士あぐいまき事務所の安居院(あぐい)です。

「親の通帳がどこにあるのか分からない」
「最近、親のもの忘れが増えてきて、お金の管理が心配になってきた」

このようなご相談をいただくことがあります。

親御さんが元気なうちはあまり意識しないかもしれませんが、認知症などにより判断能力が低下すると、預貯金の管理や各種契約手続きが難しくなることがあります。

実際に、

  • 通帳やキャッシュカードの保管場所が分からない
  • どこの金融機関に口座があるのか分からない
  • 介護費用を支払いたいのに手続きが進まない

といったケースは少なくありません。

こうした事態を防ぐためには、親御さんが元気なうちから準備を始めておくことが大切です。

今回は、将来に備えて取り組んでおきたい3つの準備をご紹介します。


1.財産や重要書類の保管場所を整理しておく

まず大切なのは、
「どこに何があるのか」
を把握しておくことです。

【実際によくあるご相談】

以前、ご家族から「親の施設入所が決まったが、通帳が見つからない」
というご相談を受けたことがありました。

ご自宅の中を何度も探したものの見つからず、「誤って処分してしまったのかもしれない」と心配されていました。

幸いキャッシュカードが残っていたため、利用していた金融機関を特定することはできました。
しかし、その時点ではご本人の体調が悪化しており、自ら銀行へ出向くことが難しい状況でした。

預貯金はあるはずなのに、手続きが思うように進まない――。

ご家族にとって大きな負担となったケースです。

通帳そのものがなくても手続きできる場合はありますが、金融機関によって必要書類や対応が異なります。
また、ご本人の判断能力や健康状態によっては手続きがさらに複雑になることもあります。

だからこそ、元気なうちに口座情報や重要書類の保管場所を整理し、家族で共有しておくことが大切です。

通帳そのものが見当たらなくなったとしても、

  • 金融機関名
  • 支店名
  • 利用している口座の有無

が分かれば、再発行などの手続きを進められる可能性があります。

また、

  • 不動産の権利証(登記識別情報)
  • 保険証券
  • 年金関係の書類
  • 定期的な引き落とし情報

なども確認しておくと安心です。

一度にすべてを確認しようとすると負担になるため、日常会話の中で少しずつ整理していくとよいでしょう。


2.エンディングノートを活用する

家族であっても、お金や相続の話は切り出しにくいものです。

そんなときに役立つのがエンディングノートです。

エンディングノートには、

  • 財産の概要
  • 緊急連絡先
  • 医療や介護についての希望
  • 葬儀やお墓についての考え

などを自由に記録できます。

書きながら自然に将来の話ができるため、

「もし介護が必要になったらどうしたい?」
「通帳や保険の書類はどこに保管している?」

といった話もしやすくなります。

家族が安心して支え合うためのきっかけづくりとしても有効です。


3.将来のお金の管理方法を検討しておく

認知症などにより判断能力が低下してからでは、本人名義の財産を家族が自由に管理することはできません。

そのため、元気なうちから対策を検討しておくことが重要です。

代表的な方法として、

家族信託

親御さんが元気なうちに、財産管理を任せる家族を決めておく仕組みです。

介護費用や施設費用の支払いなどをスムーズに行える可能性があります。

任意後見契約

将来、判断能力が低下した場合に備え、あらかじめ後見人になってもらう人を決めておく制度です。

本人の希望を反映しながら将来に備えられる点が特徴です。

どちらの制度も、本人が十分な判断能力を有しているうちに手続きを行う必要があります。


まとめ

「まだ元気だから大丈夫」

そう思っているうちに、突然介護や認知症の問題に直面することもあります。

通帳が見つからない、口座が分からないという小さな不安は、将来への備えを始める大切なサインかもしれません。

まずは親御さんと将来について話し合う時間を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。

任意後見について、こちらの記事でも解説しています。
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エンディングノートが書けない方へ|一言から始める終活

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