介護施設の種類と費用の目安|老後と相続を見据えた準備
「いつかは自分も、あるいは親もお世話になるかもしれない」
そう思いながらも、
「施設の種類が多すぎて、結局どこを選べばいいの?」
と迷ってしまう方は少なくありません。
介護施設には、元気なうちから入れるものもあれば、医療ケアが必要な方向けの施設もあります。
この記事では、代表的な施設の特徴と費用の目安を、わかりやすく整理しました。
介護施設・住まいの比較早見表
※費用は2026年時点の一般的な目安(自己負担1割)です。
地域や設備、要介護度により変動します。
| 施設・サービス | 主な特徴 | 入居条件(目安) | 入居時費用 | 月額費用 |
|---|---|---|---|---|
| 介護付き有料老人ホーム | 24時間スタッフ常駐。生活〜介護まで一体的に対応 | 自立〜要介護5 | 0円〜数千万円 | 15万〜35万円 |
| 住宅型有料老人ホーム | 生活支援中心。介護は外部サービス利用 | 自立〜要介護5 | 0円〜数百万円 | 12万〜25万円 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | バリアフリー賃貸+安否確認 | 自立〜軽度要介護 | 敷金(数ヶ月分) | 10万〜25万円 |
| グループホーム | 認知症の方向け少人数共同生活 | 要支援2以上(認知症) | 0円〜数十万円 | 10万〜20万円 |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 公的施設・終身利用可・費用が安い | 原則要介護3以上 | 0円 | 6万〜15万円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰を目指すリハビリ施設 | 要介護1以上 | 0円 | 8万〜17万円 |
| 介護医療院 | 長期療養・医療ケア重視 | 要介護1以上 | 0円 | 10万〜20万円 |
| ケアハウス | 低所得者向け軽費老人ホーム | 自立〜要介護 | 0円〜数十万円 | 7万〜15万円 |
知っておきたい3つのポイント
①「民間」か「公的」かで費用構造が違う
有料老人ホームなどの民間施設は、
入居一時金が必要な場合があります。
最近は「入居金0円プラン」も増えていますが、
その分、月額費用が高めに設定される傾向があります。
一方、特養や老健などの公的施設は、
- 入居時費用が不要
- 所得に応じた減額制度(補足給付)あり
という点が大きなメリットです。
②「介護付き」と「住宅型」は仕組みが違う
名前が似ていますが、ここはとても重要です。
- 介護付き:施設スタッフが定額で介護提供
- 住宅型:外部の介護サービスを個別契約
住宅型は自由度が高い反面、
要介護度が上がると
「サービスを使いすぎて費用が高額に…」
というケースもあるため、
将来の状態も見据えた選択が大切です。
③「月額以外にかかる費用」に注意
見落としがちですが、実はここが重要です。
- おむつ代・日用品費
- 理美容代
- 医療費・薬代
- 介護保険の自己負担(1〜3割)
表の金額=すべて込みではない
という点は必ず押さえておきましょう。
実際にあった「施設選びで直面する現実」
ここで、ひとつ実体験をお話しさせてください。
私の義母は認知症を患っていましたが、
義父を中心に、家族で協力しながら自宅で介護を続けていました。
認知症はある日突然なるわけではありません。
➡『あれ?』と思った時が、家族の未来を守るタイミング。明るい相続準備のススメ
毎日の散歩も日課で、穏やかな時間を過ごしていたのですが、
ある日その散歩中に転倒し、大腿骨を骨折してしまいました。
その入院をきっかけに、
義母は自宅に戻ることが難しくなり、グループホームに入居することになりました。
しかしその後、肺炎を発症し、
痰の吸引など医療的なケアが必要な状態となり、
グループホームでの生活も継続できなくなりました。
最終的には、療養型の病院へ移ることになりました。
さらに当時はコロナ禍ということもあり、
家族であっても面会がほとんどできず、
とてもつらい時間を過ごすことになりました。
なぜこの体験をお伝えするのか
この経験から強く感じたのは、
👉 介護の状況は、ある日突然大きく変わる
ということです。
- 元気に生活していても、転倒で一気に状況が変わる
- 医療ケアが必要になると、入れる施設が限られる
- 一度入った施設でも、継続できない場合がある
つまり、
「今の状態だけ」で施設を選ぶのはとても危険だということです。
後悔しない施設選びのために
施設選びでは、ぜひ次の視点を持ってみてください。
- 将来、要介護度が上がったらどうなるか
- 医療ケアが必要になった場合の対応はどうか
- 最後まで同じ場所で過ごせるのか、それとも移動が前提か
これらを事前に確認しておくことで、
後からの「こんなはずじゃなかった」を防ぐことができます。
「なお、施設入居に伴い“自宅をどうするか”という問題も多くの方が直面します。」
→相続した空き家を売却するまでの流れ【5ステップ解説】
おわりに
「まだ先のこと」と思っていても、
介護はある日突然、現実になります。
そしてその選択は、
ご本人だけでなく、ご家族の人生にも大きく影響します。
だからこそ、
- どんな暮らしをしたいのか
- どのような最期を迎えたいのか
- 家族としてどう関わっていきたいのか
こうしたことを、今のうちから少しでも考えておくことが、
将来の安心につながります。
もし
「うちの場合はどう考えればいい?」
と迷われたときは、どうぞお気軽にご相談ください。
一人ひとりの状況に寄り添いながら、
後悔のない選択を一緒に考えていきます。

