相続人の確定とは?なぜ必要?戸籍収集でつまずくポイントをわかりやすく解説
相続の手続きを進める中で、最初にやらなければならないことでもあり、最初につまずくことも多いのが「相続人の確定」です。
「戸籍を集めるってどういうこと?」
「なぜそんなに必要なの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、相続人の確定がなぜ必要なのか、そして実際につまずきやすいポイントについてわかりやすく解説します。
① 相続人の確定とは?
相続人の確定とは、
「誰が法律上、相続する権利を持っているのか」を明らかにすることです。
相続手続きは、すべての相続人が関わることが前提となるため、
この確認ができていないと手続きを進めることができません。
戸籍にもいくつか種類があり、ここで戸惑われる方も多くいらっしゃいます。
詳しくは、こちらの記事でわかりやすく解説しています。
➡相続で必要な「戸籍」の種類とは?全部事項証明書・改製原戸籍・除籍の違いをわかりやすく解説
相続人の順位
相続人には法律で「順位」が決められています。
誰が相続人になるのかは、この順位によって決まります。
■相続人の順位一覧
| 相続順位 | 相続人の範囲 | 補足・条件 |
| 常に相続人 | 配偶者 | 存命であれば必ず相続人となります。どの順位の人ともセットで相続します。 |
| 第1順位 | 子 | 子が先に亡くなっている場合は、孫が引き継ぎます(代襲相続)。 |
| 第2順位 | 直系尊属 (父母・祖父母) | 第1順位(子・孫など)が一人もいない場合のみ、相続権が発生します。 |
| 第3順位 | 兄弟姉妹 | 第1・第2順位がどちらもいない場合のみ。亡くなっている場合は甥・姪が引き継ぎます。 |
※配偶者は常に相続人となり、各順位の相続人と一緒に相続します。
例えば、「配偶者と子」がいる場合は、配偶者と子が相続人となります。
直系尊属とは、父母や祖父母のことをいいます。
また、子や兄弟姉妹が亡くなっている場合は、その子(孫・甥姪)が相続人となることがあります(代襲相続)。
また、相続では「代襲相続」という考え方も重要になります。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
➡兄が先に亡くなった場合の相続|甥・姪が相続人になる「代襲相続」と3つの注意点
② なぜ相続人の確定が必要なのか
主な理由は3つあります。
・遺産分割協議は相続人全員で行う必要がある
・一人でも欠けると手続きが無効になる可能性がある
・金融機関や法務局で確認書類として必要
「相続人は妻と子どもだけなので大丈夫です」とおっしゃる方も多いですが、
実際には「知らなかった相続人が後から出てくる」ケースもあります。
相続人が誰であるかを、戸籍によって客観的に証明することが必要なのです。
③ 戸籍収集が必要な理由
相続人を確定するためには、
被相続人の「出生から死亡までの戸籍」をすべて確認する必要があります。
戸籍収集は実際には想像以上に多くの枚数が必要になることもあります。
実例については、こちらの記事でご紹介しています。
➡戸籍は1通では足りない?出生から死亡までの戸籍が8通になる実例
これにより、次のような点を正確に把握できます。
・認知している子どもがいないか
・過去の婚姻歴がないか
・養子縁組の有無
この確認を怠ると、後から相続人が判明し、手続きがやり直しになる可能性もあります。
④ よくあるつまずきポイント
相続人の確定で多くの方が悩まれるポイントをご紹介します。
・本籍地がわからない
本籍地は住所とは異なります。現在は運転免許証にも記載されていないため、住民票(本籍地記載あり)を取得して確認します。
・本籍地が何度も変わっている
婚姻や住宅購入などのタイミングで本籍地が変更されていることがあります。
・戸籍の読み方がわからない
戸籍には「○○戸籍から入籍」といった記載があります。そこからさらに前の戸籍をたどる必要があります。
・古い戸籍(手書き)が読めない
達筆な手書き戸籍は専門家でも苦労することがあります。特に地名は読み取りが難しいです。
・平日しか役所に行けない
お仕事をされている方にとって、役所での手続きは大きな負担になります。現在は取得要件も厳しく、委任状が必要なケースも増えています。
実際のご相談でも、戸籍収集に数ヶ月かかり、途中で断念される方もいらっしゃいます。
⑤ 専門家に依頼するメリット
相続人の確定はご自身でも行うことは可能です。
ただし、時間と手間がかかるうえ、見落としのリスクがあります。
現在は「戸籍の広域交付制度」により、本籍地以外の市区町村でも戸籍を取得することができるようになりました。
ただし、この制度で取得できるのは、コンピューター化されている戸籍からに限られ、古い戸籍(改製原戸籍など)は対象外となる場合があります。
また、利用できるのは本人や直系親族に限られており、窓口での申請が必要です。
そのため、相続手続きにおいては、従来どおり本籍地ごとに戸籍を収集する必要があるケースも多くあります。
専門家に依頼することで👇
・戸籍収集を代行できる
・正確に相続人を確定できる
・その後の手続きもスムーズに進む
■まとめ
相続人の確定は、相続手続きの“最初の一歩”であり、非常に重要なステップです。
最初の段階でつまずいてしまうと、その後の手続きにも大きく影響します。
不安な場合は、一人で抱え込まず、専門家に相談することも一つの方法です。
戸籍収集についてお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
