相続トラブルはなぜ起きる?争いになるケースと現実
こんにちは。行政書士の安居院です。
先日、こんなご相談を受けました。
相談者は60代の男性。
ご両親は健在で、不動産を複数所有されているご家庭です。
ご兄弟は弟がお一人。
ただ、現在は兄弟関係が良好とは言えないご様子でした。
今回のご相談の背景には、
「将来、相続でもめるのではないか」という不安がありました。
私は一般的な対策として、
お父様に遺留分を侵害しない内容での公正証書遺言を作成してもらうことをご提案しました。
この方法であれば、将来的な大きな争いは防げる可能性が高いためです。
なお、遺言書があっても安心できない場合があります。遺留分トラブルについては、こちらで詳しく解説しています。
ただ、相談者の方はこうおっしゃいました。
「それがいいのは分かっているんです。でも、私から父に“遺言を書いてほしい”とは言えません」
その理由は、
「自分が書かせたと思われてしまうのではないか」
そして、
「もし遺言が作られたとして、自分に不利な内容になるのではないか ――そんなお気持ちも、どこかにあったのかもしれません。」
お話を聞いている中で、私はふと感じたことがあります。
もしかするとこの方は、
「争いを避ける」よりも、
「いざという時は正面から争ってでも権利を主張する」
という考えを、どこかで受け入れているのではないか、と。
相続というと、
「家族で円満に分けるもの」
というイメージを持たれる方が多いと思います。
でも実際には、
すべてのご家庭がそうではありません。
家族関係やこれまでの積み重ねによっては、
「争ってでも自分の権利を守りたい」
と考える方もいらっしゃいます。
それは決して間違いではありませんし、
第三者が簡単に良し悪しを判断できるものでもありません。
ただ、今回のご相談を通じて強く感じたのは、
相続は“財産の問題”であると同時に、
“人の感情の問題”でもあるということです。
財産があるからこそ生まれる葛藤。
そして、その裏にあるそれぞれの想い。
専門家としてできるのは、
正解を押し付けることではなく、
まずはそのお気持ちにしっかり耳を傾けることだと、改めて感じました。
相続の形は、ご家庭ごとに本当にさまざまです。
だからこそ、早めに考えることで、選択肢は増えます。
「うちはまだ大丈夫」と思わずに、
一度立ち止まって考えてみることも大切かもしれません。
うちの場合は、どうしたらいいのだろうと悩まれている方は、
お気持ちを整理するだけでも、見えてくるものがあると思います。
まずは無料相談で、お気軽にお話をお聞かせください。

