相続手続きは何から始める?行政書士が教える「最初にやるべき2つのこと」
身近な方が亡くなると、役所への届け出や法要の準備で、心身ともに慌ただしい日々が続きます。
そんな中で「相続手続きも進めなきゃ……」と考えると、何から手をつければいいのか途方に暮れてしまう方も多いのではないでしょうか。
「銀行へ行かなければ」
「不動産の名義はどうなるの?」
そう焦ってしまうお気持ち、よく分かります。
ですが、相続手続きには「正しい順番」があります。
今回は、行政書士の実務の視点から、相続手続きで最初にやるべきことを分かりやすくお伝えします。
1. 最初に確認するのは「遺言書の有無」
意外に思われるかもしれませんが、何よりも先に確認すべきなのは
「遺言書があるかどうか」です。
なぜなら、遺言書があるかないかで、その後の手続きの進め方が大きく変わるからです。
遺言書がある場合
原則として、遺言書の内容に従って相続手続きを進めます。
遺言書がない場合
相続人全員で話し合いを行い、遺産分割協議によって財産の分け方を決めることになります。
この確認をしないまま話し合いを進めてしまうと、後から遺言書が見つかった場合、それまでの話し合いがやり直しになる可能性もあります。
そのため、まずは
- 自宅の金庫
- 仏壇
- 重要書類の保管場所
などを確認してみましょう。
2. 遺言を書いた方は「存在だけでも伝えておく」
もしこの記事を読んでいる方が、これから遺言書を作成しようと考えているなら、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、「遺言書を書いたこと自体は家族に伝えておく」ことです。
中身(誰に何を遺すか)まで詳しく話す必要はありません。
たとえば、
- 遺言書があること
- 公正証書遺言なのか、自筆証書遺言なのか
この2点だけでも伝えておくと安心です。
せっかく想いを込めて書いた遺言書も、見つけてもらえなければ意味がありません。
もし遺産分割が終わった後に遺言書が見つかると、親族間トラブル、いわゆる「争族」の原因になることもあります。
遺言書の存在を伝えておくことは、残されるご家族への大きな思いやりとも言えるでしょう。
3. 次に行うのが「戸籍の収集」
遺言書の確認と並行して進めておきたいのが、
相続人を確定するための戸籍収集です。
銀行口座の解約や名義変更、不動産の相続登記など、相続手続きの多くで
「誰が相続人なのか」を証明する戸籍が必要になります。
ここで実務的なポイントを一つお伝えします。
死亡届を提出しても、すぐに戸籍に反映されるわけではありません。
通常、戸籍に反映されるまでには
1週間〜10日程度かかることが多いです。
そのため、慌てて翌日に役所へ行っても、まだ戸籍が更新されていないこともあります。
四十九日などで少し落ち着いた頃から戸籍収集を始める方も多く、無理のないペースで進めていくことが大切です。
まとめ:相続手続きは「現状を把握すること」から
相続手続きは、いきなり銀行や不動産の手続きを始めるのではなく、まず現状を整理することが大切です。
最初にやるべきことは次の2つです。
- 遺言書の有無を確認する
- 戸籍を集めて相続人を確定する
この2つを押さえることで、その後の相続手続きをスムーズに進めることができます。
相続手続きは慣れないことばかりで、不安に感じる方も多いものです。
もし
「何から手をつければいいのか分からない」
「戸籍の見方が分からない」
といった場合は、一人で抱え込まず、専門家に相談するという方法もあります。
秦野市で相続手続きや遺言についてお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

