広域交付制度は便利?|相続で戸籍を集めて感じた「メリット」と「注意点」

こんにちは。
神奈川県秦野市の行政書士・安居院(あぐい)です。

相続手続きでは、まず最初に必要になるのが「戸籍収集」です。

戸籍収集は、相続手続きの“最初の一歩”です。なぜ出生から死亡までの戸籍が必要なのか、相続人調査の流れをわかりやすく解説しています。
相続手続きの第一歩は相続人の特定|進め方とポイント

被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までの戸籍を集めて、相続人を確定していきます。

以前は、本籍地のある市区町村ごとに戸籍を請求しなければならず、

  • 北海道
  • 大阪
  • 福岡

など、本籍が点々としている場合は、それぞれ郵送請求をする必要がありました。

ところが現在は、「広域交付制度」が始まり、本籍地以外の役所でも戸籍を取得できるようになりました。

これは本当にありがたい制度だと思います。


実際に40分ほどで戸籍が揃いました

先日ご相談いただいたお客様にも、役所で広域交付を利用して戸籍を取得してきていただきました。

被相続人の本籍地は3か所。

以前なら、郵送請求で何週間もかかることもあるケースです。

それが、役所で40分ほど待つだけで、ほぼ出生から死亡までの戸籍が揃いました。

しかも必要なのは「実費のみ」。

専門家へ依頼すれば、当然ながら報酬が発生しますので、

「自分でできるところはやりたい」

という方にとっては、とても便利な制度だと思います。

相続手続きは「何から始めればいいかわからない」という方がほとんどです。
慌ただしい時期だからこそ、最初に知っておきたい流れや相談のタイミングをまとめています。
相続手続きはいつから始める?相談する目安とは


ただし、“完璧に揃う”とは限りません

ただ、ここは少し誤解されやすい部分でもあります。

実は今回も、確認してみると戸籍が1通足りませんでした。

そして、実は以前の案件でも同じようなことがありました。

もちろん、役所の制度や対応が悪いという話ではありません。

広域交付制度自体は、本当に素晴らしい制度です。

ただ、戸籍は、

  • 改製
  • 転籍
  • 婚姻
  • 本籍移転

などで非常に複雑につながっていることがあります。

役所でも確認しながら発行してくださっていますが、ケースによっては追加取得が必要になることもあるのです。


「時間を優先するか」「費用を優先するか」

ここは、人によって考え方が分かれる部分かもしれません。

例えば、

  • 平日に時間が取れる
  • 役所へ行くことが苦ではない
  • できるだけ費用を抑えたい

という方であれば、まずご自身で広域交付を利用してみるのは、とても良い方法だと思います。

一方で、

  • 仕事が忙しい
  • 平日に何度も役所へ行けない
  • 一度で終わらせたい
  • 書類確認に不安がある

という方は、専門家へ依頼した方が結果的に負担が少ない場合もあります。

実際、

「なんで一回で揃わないの…」

と感じてしまう方も少なくありません。


“全部を専門家に任せる”だけが正解ではありません

相続手続きというと、

「全部専門家に頼まないといけない」

と思われる方もいらっしゃいます。

でも実際は、

  • 戸籍取得は自分で
  • 相続関係説明図だけ依頼
  • 協議書だけ作成依頼
  • 銀行手続きだけ依頼

など、“必要な部分だけ”専門家へ依頼することもできます。

相続手続きでは、戸籍収集だけでなく「遺産分割協議書」が必要になる場面もあります。
どんな場合に必要なのか、実務目線で解説しています。
遺産分割協議書は必要?なくても手続きできるケースと注意点

大切なのは、

「何を自分でやるか」
「どこを任せるか」

をご自身に合った形で選ぶことかもしれません。


まとめ

広域交付制度は、相続手続きを進めるうえで、本当に便利な制度です。

特に、遠方の戸籍を短時間で取得できるのは、大きなメリットだと思います。

ただし、ケースによっては追加取得が必要になることもあります。

そのため、

  • 自分で進める
  • 一部だけ専門家に相談する
  • 全体を依頼する

など、ご自身に合った方法を選ぶことが大切です。

死亡後の手続きは想像以上に多く、戸籍取得もその一つです。
相続全体の流れを知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
相続が発生したら何から始める?手続きの流れをわかりやすく解説

「どこまで自分でできそうか分からない」

そんな段階でも大丈夫です。

まずは整理するところから、一緒に考えていきましょう。

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