遺産分割協議書の書き方を行政書士が解説|実際のひな形付き
相続手続きで必要になる「遺産分割協議書」
ネットで調べるとひな形はたくさん出てきますが、
“どう書けばいいのか分からない”という声も多くあります。
今回は、一人の相続人がすべての財産を取得する、
比較的シンプルなケースを例に解説しています。
行政書士の視点からポイントを分かりやすく解説します。
遺産分割協議書は、相続手続きの中でも重要な書類の一つです。
相続全体の流れについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
▶相続が発生したら何から始める?手続きの流れをわかりやすく解説
① まず「誰の相続か」を書く

まず最初に、「遺産分割協議書」と書いて、
次に、
- 亡くなられた方(被相続人)の氏名
- 本籍
- 死亡日
を書きます。
これは、誰の遺産についての協議なのかを明確にするためです。
② 不動産の書き方
次に、所有不動産がある場合は、不動産から記載します。
- 登記事項証明書どおりに記載することが大切です。
- 固定資産税納税通知書ではなく登記事項証明書を見てください。
- 〇〇〇町1234-5 のような「ハイフン」で略さないでください。
- 共有の場合は、必ず「持ち分」を記載しておきましょう。

この内容を、そのまま遺産分割協議書へ転記します。

なお、不動産の表示は、できるだけ最新の登記事項証明書を取得して確認することをおすすめします。
古い登記事項証明書や売買時の資料を参考にすると、現在の登記内容と異なっている場合があります。
表示が異なっていると、法務局で補正を求められることがあります。
不動産相続については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
▶相続不動産をどう分ける?3つの選択肢と後悔しない選び方
③ 預貯金の書き方
次に記載するのは預貯金です。

- 銀行名
- 支店名
- 預金種別
- 口座番号
を記載して、口座を特定しましょう。
④ 「その他一切の財産」を入れる理由

これは、“今あるけど、個別に書いてない財産”をまとめています。
例えば、
- タンス預金
- 未収配当
- 出資金
- 家財
- 少額口座
- 解約返戻金
などをこの条文でカバーすることができます。
特に、信用金庫にお口座をお持ちの場合、預金とは別に「出資金」がある場合があります。
出資金の解約手続きなどをする場合にも、記載しておくと手続きがスムーズに進みます。
⑤ 後日見つかった財産

これは、遺産分割協議時点では把握してなかった財産のお話になります。
例えば、
- 未把握の不動産があった
- 後から見つかった通帳
- 存在を知らなかった証券口座
- 未請求の還付金
- 判明していなかった借金
などです。
すべてのお手続きが終わった後に、昔購入し放置されていた別荘地があったり、
銀行口座が見つかることは、実際あります。
第4条がない場合、後日、新たな財産が見つかった場合、改めて遺産分割協議が必要になる場合があります。
もちろん、遺産分割協議書に、「改めて遺産分割協議を行う」と記載しておくこともできます。
⑥ 最後の署名押印

最後に、遺産分割協議書を何通作成するかを決めます。
通常は相続人の人数分作成することが一般的ですが、1通でも構いません。
お母さんが代表して保管すると決めても問題はありません。
遺産分割協議書と印鑑証明書はセットですので、作成する通数分の印鑑証明書を各相続人が取得しなければなりません。
そして、最後に各相続人が署名し、実印で押印します。
できましたら、印鑑証明書に記載されている通りの住所・氏名を書くことをお勧めします。

⑦ 遺産分割協議書のひな形ダウンロード
実際に使用したシンプルな遺産分割協議書のひな形をご用意しました。
ご自身で作成される際の参考としてご利用ください。
※一般的なひな形です。相続関係や財産内容によっては調整が必要になる場合があります。
最後に
いかがだったでしょうか?
このひな形はあくまでも参考です。
不動産の記載や相続関係によっては内容調整が必要になることもあることをご承知おきください。
もし、この財産の書き方はどうすればいい?などのご質問があればお気軽にご相談してください。
LINEからも受け付けております。
「ちょっと聞いてみたい」という内容でも大丈夫です。
