任意後見は全員に必要?「私には必要かしら」と迷った時の判断目安
「任意後見って、高齢になったらみんなしておいた方がいいの?」 先日、そんなご質問をいただきました。
結論からお伝えすると、任意後見は「全員に必ずしも必要」というわけではありません。
人それぞれのご状況や、将来どんな風に過ごしたいかによって、必要性は変わってきます。
今日は、「やっておいた方が安心な人」と「そうでない人」の違いを、わかりやすくお話ししますね。
任意後見を「特におすすめしたい」のはこんな方
一言でいうと、「自分の将来の形を、自分の意思で決めておきたい方」です。
- 「任せる相手」を自分で指名したい
認知症などで判断力が落ちた後に家庭裁判所へ申し立てる「法定後見」では、誰がサポート役(後見人)になるかは裁判所が決めます。
「気心の知れたあの子に頼みたい」「信頼できる専門家に任せたい」という具体的な希望があるなら、今のうちに選べる「任意後見」が安心です。 - おひとりさま、またはお子さんのいないご夫婦
いざという時、身近に頼れる親族がいない場合は特に重要です。「施設への入所手続き」や「入院費の支払い」など、認知症になると誰の手も借りられなくなるリスクがあるからです。 - 「こだわりの暮らし」を続けたい
「将来はこの施設に入りたい」「趣味の活動にはお金を使い続けたい」など、ご自身のライフスタイルを大切にしたい方は、あらかじめその思いを契約に盛り込むことができます。 - 親族の間で意見が分かれる可能性がある
あらかじめ本人が「この人に任せる」と決めておくことで、将来ご親族同士が「誰が主導権を握るか」で揉めてしまう悲しいトラブルを防ぐことができます。
「もしかしたら、私には任意後見が必要かもしれない……」と感じた方は、こちらの記事で具体的なメリットや、預金が凍結されてしまう仕組みについて詳しくお話ししています。あわせてチェックしてみてくださいね。
▶親の預金が凍結…? 施設入所で困る前に知っておきたい「任意後見」
逆に、急がなくてもいいのはこんな方
一方で、以下のような方は、今すぐ任意後見を契約しなくても大丈夫かもしれません。
- 「誰が選ばれても、裁判所に任せるよ」と思える方
もし判断力が落ちたら、その時に家族が裁判所に申し立てて、選ばれた人に任せればいい、とゆったり構えている場合は、今の段階で急ぐ必要はありません。 - すでに家族が日常のサポートを完璧にこなせている
ただし、ご家族であっても「銀行での大きなお金の手続き」だけは、判断力が落ちると難しくなる点は覚えておいてくださいね。
任意後見は「自分らしく生きるため」のお守り
任意後見は、いわば「将来の自分への、オーダーメイドのプレゼント」のようなものです。
「まだ元気だから大丈夫」ではなく、「元気な今だからこそ、自分の未来をプロデュースできる」――そう前向きに捉えていただけたら嬉しいです。
また、相続の全体像を知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
▶相続が発生したら何から始める?手続きの流れをわかりやすく解説
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